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2024年11月04日

相続が始まったらやるべきこと

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相続が始まると、残されたご遺族は、故人の残した財産を把握するために、様々な調査を行う必要があります。


この調査を「相続財産調査」といいます。


相続財産調査は、遺産分割や相続税申告など、相続手続きを進める上で非常に重要な手続きです。


しかし、どのような財産があるのか、どのように調べたらいいのか、といった疑問を持つ方も多いでしょう。


ここでは、主な相続財産とその調べ方について解説します。




主な相続財産と調べ方について


1. 預貯金


預金は、相続財産の中でも最も一般的なものです。


調べ方


・通帳やキャッシュカードの確認: 故人の自宅や金庫など、預金に関する書類を保管していそうな場所をくまなく探します。


・金融機関への照会: 見つかった通帳やキャッシュカードをもとに、金融機関に連絡し、残高や取引履歴を確認します。


・全店照会: すべての金融機関を網羅的に調査したい場合は、全店照会を依頼することも可能です。


・インターネットバンキング: 故人がインターネットバンキングを利用していた場合は、ログインして残高を確認できます。


・2025年3月末ごろに「預貯金口座管理制度」が開始されスムーズな手続きが可能となります。



2. 不動産


不動産は、相続財産の中でも高額なものが多いため、正確に把握することが重要です。


調べ方


・権利証の確認: 故人の自宅や金庫など、不動産に関する書類を保管していそうな場所をくまなく探します。


・固定資産税納税通知書: 固定資産税の納税通知書は、所有している不動産の情報が記載されています。


・登記簿謄本: 登記所で登記簿謄本を取得することで、不動産の所有者や抵当権などの情報を確認できます。


・不動産業者への相談: 不動産の評価額や売却に関する相談は、不動産業者に依頼するとスムーズに進みます。


・市町村単位ですと、管理している「名寄帳」から把握することは可能ですし、2026年2月から「所有不動産記録証明制度」が開始されます。



3. 有価証券


株式や債券などの有価証券も、相続財産に含まれます。


調べ方


・証券口座の確認: 故人の自宅や金庫など、証券口座に関する書類を保管していそうな場所をくまなく探します。


・証券会社への照会: 見つかった証券口座の情報をもとに、証券会社に連絡し、残高や銘柄を確認します。


・ネット証券: 故人がネット証券を利用していた場合は、ログインして残高を確認できます。


・証券保管振替機構「登録済加入者情報」で所有有価証券を確認することが出来ます。



4. 生命保険


生命保険金は、相続財産とは少し異なりますが、相続手続きに影響を与えることがあります。


調べ方


・保険証券の確認: 故人の自宅や金庫など、保険証券を保管していそうな場所をくまなく探します。


・保険会社への照会: 見つかった保険証券の情報をもとに、保険会社に連絡し、契約内容や受取人を確認します。


・「生命保険契約照会制度」で加入していた保険を把握することが可能となります。



5. その他の財産


・自動車: 自動車登録証を確認し、所有者を特定します。


・預金口座以外の金融商品: 年金、投資信託、外貨など、様々な金融商品が存在します。


・知的財産権: 特許、著作権、商標権など、知的財産権も相続の対象となります。


・債権・債務: 貸付金や借入金など、債権・債務も相続の対象となります。



相続財産調査の注意点


・漏れの無い調査: 相続財産は、思わぬところに隠されていることがあります。しっかりと調査を行い、全ての財産を把握することが重要です。


・専門家の活用: 相続手続きは複雑なため、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。


・期限: 相続税の申告期限は、原則として相続開始を知った日から10ヶ月以内です。


期限内に手続きを進めるためにも、早めに調査を開始することが大切です。


例えば、1月1日に被相続人が亡くなり、相続人が同日にそれを知った場合、相続税申告書の提出・納付の期限は同年の11月1日となります。


ここで、改めて申告期限について確認します。



相続税の申告は10か月以内


Q:なぜ10か月なのか?


相続財産の調査や評価、相続人間での遺産分割協議など、相続手続きにはある程度の時間がかかるため、10か月という期間が設けられています。しかし、この期間内に必要な手続きを全て完了させるためには、早めに準備を始めることが大切です。


申告期限を過ぎるとどうなるの?


申告期限を過ぎた場合、無申告加算税や延滞税が課されることがあります。また、最悪の場合、重加算税が課される可能性もあります。


Q:申告期限の延長はできるの?


原則として、申告期限の延長は認められていません。ただし、やむを得ない事情がある場合は、税務署に延長の申請を行うことができます。


Q:申告期限に間に合わないかもしれない場合はどうすればいいの?


申告期限が迫っている場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。専門家であれば、申告漏れを防ぎ、税負担を軽減するためのアドバイスをしてくれます。



まとめ


相続財産調査は、相続手続きの第一歩であり、非常に重要な作業です。ご自身で調査を行う場合でも、専門家に相談する場合でも、漏れなく正確に調査を行うことが大切です。


ご自身で調査を行う際のポイント


・冷静に: 感情的にならず、冷静に事実を把握しましょう。


・記録: 調査した内容を記録しておくと、後々役に立ちます。


・期限: 相続税の申告期限などを守り、手続きを進めましょう。


専門家に相談するメリット


・専門的な知識: 相続に関する法律や税金などの専門的な知識を持っている。


・効率化: 複雑な手続きをスムーズに進めることができる。


・安心感: 専門家に相談することで、安心して手続きを進めることができる。


相続は、人生における大きなイベントです。専門家の力を借りながら、スムーズに手続きを進めていきましょう。

有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

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